
企業がWordPressサイトを構築する際、サイトを動かすためのサーバが必要です。
そのサーバですが、大きく分けて「共用サーバ」「VPS」「クラウドサーバ」の3つの選択肢があります。「企業だからクラウドサーバが良い」と考えているものの、本当に自社に適しているのか不安に感じている方も多いのではないでしょうか。(参考サイト:WordPressに最適なサーバとは?共用・VPS・クラウドの違いを徹底比較)
この記事では、WordPressサイトにてクラウドサーバが適しているケースを明確にし、おすすめの4つのクラウドサーバを徹底比較します。さらに、「クラウドサーバを使っていきたいけど、運用が不安」という企業向けに、第5の選択肢として「マネージドサービス」についても取り上げていきます。
【データで見る】企業のWordPress利用状況
まず、企業のWordPress利用状況をデータで確認しましょう。
DataSign社の「上場企業CMS調査レポート 2025年8月度」(※1)によると、日本取引所グループ(JPX)の上場銘柄一覧に含まれている3,807社(総URL数19,265)のうち、WordPressが使用されているドメイン数は5,319サイト(前年比389サイト増)という結果が出ています。
また、世界規模で見ると、CMSサイトのシステムとしてのWordPressの利用率は執筆時点で60.7%と圧倒的で、すべてのWebサイトを分母にすると、なんと43.3%がWordPressを使っているという状況です(※2)。
このように、WordPressは企業Webサイトの標準的な選択肢となっており、そのサーバ選びは事業の成功を左右する重要な決断です。
(※1)https://oshiete-url.jp/report/cms/2025_8/
(※2)https://w3techs.com/technologies/details/cm-wordpress
まず確認!あなたの企業にクラウドサーバは本当に必要か?

まずは、こちらを確認してみましょう。
クラウドサーバについては、サイトによって適しているケースとそうでないケースがあります。表でまとめてみます。
クラウドサーバが「適している」企業の特徴
| ケース | 対象 | 理由 |
|---|---|---|
| ①中規模以上のサイト | 月間10万PV以上のサイト | 高いパフォーマンスと安定性が必要 |
| ②アクセス変動が大きい | キャンペーンサイト、イベントサイト、ニュースサイト | 柔軟なスケーラビリティで急激なアクセス増加に対応 |
| ③事業の急成長が見込まれる | 年間アクセス増加率30%以上を見込む企業 | 将来的なリソース拡張を見越した投資 |
| ④高い可用性・BCP対策が必要 | ECサイト、会員制サイト、ミッションクリティカルなサイト | ダウンタイムによる損失を最小化(1時間のダウンで平均50万円の機会損失) |
| ⑤複数サイトを運営している | 複数ブランドサイト、多言語サイト | 統合管理と効率的なリソース配分 |
クラウドサーバが「不要かもしれない」企業の特徴
| ケース | 推奨 | 理由 |
|---|---|---|
| ①小規模サイト(月間1万PV未満) | アクセス等だけで見れば、共用サーバで十分なケースが多い | オーバースペックでコストが無駄になる可能性 |
| ②予算が非常に限られている | 共用サーバまたはVPSでコストをなるべく下げる方針 | 初期投資と運用コストを抑えられる |
| ③専任IT担当者がいない | 共用サーバまたはクラウドサーバ&マネージドサービス(後述) | クラウドサーバは運用に専門知識が必要 |
皆さんはどこに該当したでしょうか。
「適している」企業サイトの場合はぜひクラウドサーバの選択を検討してみましょう。また、「不要かもしれない」企業サイトの場合は広く選択肢を検討していきましょう。
【失敗から学ぶ】企業のクラウドサーバ選びで陥りがちな3つの落とし穴

失敗事例1:従量課金の落とし穴(月額予算1万円で始めたが、突然10万円の請求)
あるECサイト運営企業(月間5万PV)が、「月額1万円程度」という見積もりでクラウドサーバを導入。しかし、セール期間中にアクセスが集中し、データ転送量による従量課金で月額10万円の請求が発生。予算オーバーで経営層から厳しい追及を受けることに。
教訓: データ転送量の従量課金リスクを事前に把握し、定額制プランやアラート設定を検討すべき。
失敗事例2:技術的な知識不足による脆弱性放置(構築後、セキュリティアップデートを怠り改ざん被害)
あるメディアサイト運営企業(月間20万PV)が、安価なクラウドサーバを導入。しかし、WordPressやプラグインのアップデート、サーバーOSの更新が不十分で、3か月後に改ざん被害が発生。復旧に50万円、信頼回復に半年を要した。
教訓: 運用体制を軽視してしまうと、セキュリティインシデントのリスクが高まり、会社としての評判の低下などにもつながる大きな問題に。クラウドサーバを利用する上で、社内に専門知識がない場合はマネージドサービスを検討すべき。
失敗事例3:将来の成長を考慮しない選択(事業拡大で移行が必要になり、追加で50万円のコスト発生)
あるスタートアップ企業(月間3万PV)が、「現在のアクセス数に合わせて」最小構成でクラウドサーバを導入。しかし、事業が軌道に乗り1年後にアクセスが10倍に増加。サーバ移行が必要になり、移行作業に50万円、ダウンタイムによる機会損失が30万円発生。
教訓: 将来の成長を見越したスケーラビリティを確保すべき。年間成長率30%以上が見込まれる場合は、拡張性の高いプランを選択。
WordPressを動かすクラウドサーバのメリット・デメリットを再確認
自社WordPressサイトのサーバはクラウドサーバがいいのかを考える際には、そのメリット・デメリットを明確にしておきましょう。以下のポイントはとても重要です。
メリット 😀
| 柔軟なスケーラビリティ | 需要に応じてリソースを即座に増減可能 |
| 高可用性 | 複数サーバでの冗長構成で障害に強い |
| 高パフォーマンス | 最新技術とインフラで最高速度を実現 |
| BCP/DR対策 | 災害時のバックアップ・復旧体制を構築しやすい |
| グローバル展開 | 世界各地のデータセンターを活用可能 |
いずれのポイントも、企業や組織がWebサイトを運用していく際にはとても重要な点です。クラウドサーバは他のサーバよりも柔軟性が高いため、扱い方によってはとても強力になります。
デメリット 🤔
| 従量課金のリスク | 予期せぬアクセス集中で高額請求の可能性(いわゆる「クラウド破産」) |
| 専門知識が必要 | 適切な設計・運用には高度な技術力が必要 |
| 管理負担が大きい | セキュリティ、アップデート、監視などを自社で対応 |
| 初期設定の複雑さ | 環境構築に時間とコストがかかる |
クラウドサーバも完璧ではないため、デメリットも存在します。これらのデメリットを解消する選択肢の1つとして、後ほど「クラウドベースのマネージドサービス」をご紹介します。これは、クラウドの高性能と定額料金・運用代行を両立したサービスです。
企業向けWordPressのクラウドサーバ | 選び方5つのポイント
ここまでで、企業がWordPressサイトを構築・運用する際のクラウドサーバの特徴やメリット・デメリットを紹介してきました。
そこで、一旦まとめも含めてWordPressサイトを利用する際のクラウドサーバの選び方のポイントを5つまとめました。
| ポイント | チェック項目 | 確認すべき内容 |
|---|---|---|
| ①料金体系の透明性 | 従量課金 vs 定額制 | 予算管理のしやすさ |
| 隠れコストの有無 | データ転送料、バックアップ費用など | |
| ②スケーラビリティ | 自動スケーリング機能 | 機能の有無 |
| スケールアップ/ダウン | 柔軟性と速度 | |
| ③サポート体制 | 日本語サポート | 充実度 |
| 24時間365日対応 | 対応の有無 | |
| 技術サポートのレベル | 電話、メール、チャットなど | |
| ④セキュリティ対策 | WAF、IPS/IDS、DDoS対策 | 標準装備の有無 |
| SSL証明書 | 対応状況 | |
| バックアップ・復旧体制 | 体制の充実度 | |
| ⑤技術要件への対応 | PHPバージョン | 最新版(PHP 8.x系)への対応速度 |
| データベース対応 | MySQL/MariaDBの最新版対応 | |
| マーケットプレイス | WordPressの環境構築機能(AWS Lightsail、Marketplace等) |
おすすめのクラウドサーバ4選【比較表付き】
それでは今回は日本でよく使われている、シェアの高い4つのクラウドサーバを見ていきます。
基本比較表
| 項目 | AWS | Google Cloud | Microsoft Azure | さくらのクラウド |
| 提供元 | Amazon Web Services | Google Cloud | Microsoft | さくらインターネット |
| 最小構成月額(2025年1月時点) | 約5ドル~(Lightsail、750円前後) | 約6ドル~(e2-micro、900円前後) | 約8~10ドル~(B1s VM、1,200円前後) | 月額2,420円~(サーバー1GB + ディスク40GB) |
| 無料枠 | ◎ (750時間/月、12か月間) | ◎ (e2-micro常時無料) | ◎ (750時間/月、12か月間) | × (無料枠なし)※クーポンを利用したお得な利用有り |
| 料金体系 | 従量課金(秒単位) | 従量課金(秒単位) | 従量課金(秒単位) | 時間・日・月額(最安値自動適用) |
| 料金通貨 | 基本米ドル | 基本米ドル | 基本米ドル | 日本円 |
| データ転送料金 | ○ (従量課金) | ○ (従量課金) | ○ (従量課金) | ◎ (無料) |
| 日本語サポート | ○ (日本語対応あり) | ○ (日本語対応あり) | ◎ (充実した日本語サポート) | ◎ (完全日本語対応) |
| WordPress環境構築 | ◎ (Lightsail、Marketplace、KUSANAGI等) | ○ (Marketplace、KUSANAGI等) | ○ (Marketplace、KUSANAGI等) | ○ (KUSANAGI等) |
| 技術難易度 | 中~ (設定項目が多くある) | 中~ (学習コストあり) | 中~ (専門知識必要) | 低・中~ (国内向けUI) |
| セキュリティ標準機能 | ファイアウォール、DDoS対策、暗号化 | ファイアウォール、DDoS対策、暗号化 | ファイアウォール、DDoS対策、暗号化 | ファイアウォール、暗号化 |
| 適している企業 | グローバル展開を視野に入れる企業 | データ分析・AI活用を重視する企業 | Microsoft製品と連携したい企業 | 国内向け・予算重視の企業 |
SLA(稼働率保証)比較表
SLAについての比較もしてみます。
SLAとは、Service Level Agreement(サービス品質保証)の略で、サービス提供者が保証する稼働率のこと。99.99%は年間のダウンタイムが約52分以内であることを保証していることを意味します。
| サービス | コンピューティング | データベース |
|---|---|---|
| AWS(SLA) | 99.99%(マルチAZ) | 99.95%(マルチAZ) |
| Google Cloud(SLA) | 99.99%(リージョン) | 99.95%(高可用性) |
| Microsoft Azure(SLA) | 99.99%(可用性ゾーン) | 99.99%(ゾーン冗長) |
| さくらのクラウド(SLA) | 99.95% | – |
【料金について】
上記の価格帯は最小構成での目安です。詳細な料金は各社の公式サイトの料金計算ツールでご確認ください。
AWS・Google Cloud・Azureは米ドル建ての支払い方式あり、さくらのクラウドは日本円建てのため、為替変動の影響を考慮する必要があります。
Google Cloud・Azureには無料枠があり、小規模利用なら実質無料で運用できる場合もあります。
データ転送量による従量課金の有無は、コスト予測に大きく影響します。
各クラウドサーバの特徴とWordPressサイトの場合の選び方
各クラウドごとの比較を見た上で、もう少し1つずつを深堀りしてみましょう。
1.AWS(Amazon Web Services)
最初はAWSです。言わずとしれた超有名クラウドサービスで、日本を始めとして世界中の多くの企業のサイトやサービスがAWSで動いています。
こんな企業におすすめ!:
- グローバル展開を視野に入れている
- 豊富なサービスを組み合わせて柔軟なシステムを構築したい
- 将来的に大規模なトラフィックを見込んでいる
メリット😀:
- 世界シェアNo.1の圧倒的な実績と信頼性
- Lightsail、KUSANAGIで簡単にWordPress環境を構築可能
- 豊富なドキュメントとコミュニティ
デメリット🤔:
- 設定項目が多く、初心者には難易度が高い
- データ転送量による従量課金があり、コスト予測が難しい
- 米ドル建ての支払い方法があるため為替リスクがある
WordPress構築の難易度: 中(Lightsail、KUSANAGI利用で軽減可能)
2.Google Cloud
続いてはGoogle Cloudです。Googleが運営、提供しているクラウドプラットフォームでWordPressサイトも多く動いています。Google系の技術を使っている企業やデータ分析・機械学習などのGoogleが得意な部分も利用したい場合はおすすめです。
こんな企業におすすめ!:
- データ分析やAI・機械学習を活用したい
- Google Workspaceと連携したい
- 無料枠で小規模サイトを運用したい
メリット😀:
- e2-microインスタンスが常時無料(月750時間)
- データ分析・AI関連のサービスが充実
- シンプルで直感的なUI
デメリット🤔:
- AWSに比べてドキュメントや日本語情報が少なめ
- データ転送量による従量課金あり
- WordPress特化のサービスは少なめ
WordPress構築の難易度: 中(KUSANAGI利用で軽減可能)
3.Microsoft Azure
続いて、Microsoft Azureです。Microsoft 365を利用している企業や組織は多いと思いますが、そのMicrosoft社の安心安全なインフラ基盤を利用できるサービスです。Microsoft系のサービスと連携したい、Microsoft系のサービスで統一している、などの企業の場合はAzureの利用が適していると思います。
こんな企業におすすめ!:
- Microsoft 365やActive Directoryと連携したい
- Windows Serverを使いたい
- 充実した日本語サポートを重視する
メリット😀:
- Microsoft製品とのシームレスな連携
- 日本マイクロソフトによる充実したサポート
- エンタープライズ向けのセキュリティ機能
デメリット🤔:
- 料金体系がやや複雑
- Linux環境での利用は他社に比べて情報が少ない
- データ転送量による従量課金あり
WordPress構築の難易度: 中(KUSANAGI利用で軽減可能)
4.さくらのクラウド
最後は、日本のさくらインターネット社が提供しているさくらのクラウドです。さくらインターネットはさくらのレンタルサーバーが有名ですが、クラウドサーバのサービスも行っており、何よりも日本の企業で日本のサポートや円建てであることなど、日本のユーザーにとってはとても良い選択肢です。
こんな企業におすすめ!:
- 国内向けサイトのみを運用している
- 予算を明確にしたい(データ転送料金無料)
- 日本語での手厚いサポートを受けたい
メリット😀:
- データ転送量による従量課金が一切なし
- 日本円建てで為替リスクがない
- 完全日本語対応のサポート
- 国内データセンターで低遅延
デメリット🤔:
- グローバル展開するWebサイトには比較的不向き
- AWS・Google Cloud・Azureに比べてサービスの種類が限られる
- 無料枠がない
WordPress構築の難易度: 低〜中(KUSANAGI利用で軽減可能)
【実用ツール】クラウドサーバ選定チェックリスト
自社に最適なクラウドサーバを選ぶために、以下のチェックリストを活用してください。
技術要件チェック
- WordPressに最適化されたサーバ環境か
- アクセスや負荷状況に応じてサーバを調節できるか
- 対象とするWebサイトの規模や会社へのインパクトから見て、適切なサーバか
- 必要なPHPバージョンに対応しているか(PHP 8.x系が理想)
- データベースの性能は十分か(MySQL 8.0以上推奨)
- バックアップ機能は自動化されているか、設定できるか
- SSL証明書の取得・更新は問題ないか
セキュリティチェック
- WordPress/プラグインの自動更新は問題なくできるか
- 二段階認証などの基本的なセキュリティ対策がとれるか
- WAF機能が利用できるか
- その他のセキュリティ機能を追加できるか
- 不正アクセス検知機能があるか
- 定期的なセキュリティ診断が実施されるか
運用サポートチェック
- 対象サイトに必要なサポート体制になっているか?(営業時間内対応、24時間365日の対応)
- 社内に運用できる人がいるか、外部の支援を借りる予算を作れるか
- 技術的な相談に対応してもらえるか
- 障害時の一次対応(復旧対応)をしてもらえるか
- 運用代行サービスがあるか
コスト・契約チェック
- 料金体系は明確で予測可能か(なるべく固定金額か)
- 従量課金による予算オーバーのリスクはないか
- 契約期間の縛りは適切か
- サービスレベル保証(SLA)が明記されているか(99.9%以上が理想)
将来性チェック
- 事業拡大に応じてスケールアップできるか
- 新しい技術への対応は迅速か
- 長期的に良い関係を築けそうか
【番外編】マネージドサービスという選択肢
ここまでクラウドサーバを比較してきましたが、実は、「クラウドサーバの強みを最大限利用しながら、自分で管理しなくても良い」という選択肢もあります。それが「マネージドサービス」です。
マネージドサービスとは?
クラウドサーバ(インフラ)に加えて、サーバーの構築・運用・保守・セキュリティ対策までを専門家が代行してくれるサービスです。
こんな企業に最適!
- IT担当者がいない、または人手不足
- サーバー運用に時間を取られたくない
- 高速化・セキュリティ対策を専門家に任せたい
- 安定したパフォーマンスを重視する
この記事を書いているプライム・ストラテジー株式会社では、WordPressなどのCMSサイトの保守運用から、クラウドサーバの保守運用までを一元的にお預かりする「KUSANAGIマネージドサービス」を提供しています。

主な特徴
- 圧倒的な高速化:標準LAMP環境比で約2倍の速度(キャッシュ非使用時)〜260倍の速度(キャッシュ使用時)
- 運用の手間ゼロ:クラウドサーバ構築・監視・障害対応・セキュリティ対策をすべて代行
- 専門家によるサポート:WordPress/サーバ専門チームが運用をバックアップ
- 豊富な導入実績:住友不動産、ヤマハ、新潮社、國學院大學など200件以上(事例一覧)
料金:
- 月額10万円~(月間3万PV未満のサイトの場合)
- 初期費用:40万円~
適している企業:
- コーポレートサイトやメディアサイトで安定運用を最優先したい
- IT担当者の負担を減らし、コンテンツ制作に集中したい
- 高速化・SEO対策を重視している
クラウドサーバの自社運用との違い
| 比較項目 | クラウドサーバ自社運用 | KUSANAGIマネージドサービス |
|---|---|---|
| クラウドサーバ構築 | 自社で実施 | すべて代行 |
| WordPress/サーバの運用・保守 | 自社で実施 | すべて代行 |
| 各種セキュリティ対策 | 自社で実施 | すべて代行 |
| WordPress最適化 | 自社で実施 | 最初から最適化済み(既存のサイトやサーバで問題があった場合は、修正の上保守運用を開始します) |
| 技術スキル | 必要 | 不要(フルマネージドサービスですべて対応) |
| 月額料金 | 数千円~ | 10万円~(対象サイト数・ページビュー数によって変動) |
自社のWordPressサイトに最適なクラウドサーバの選択をするために
いかがでしたでしょうか。
WordPressサイトのクラウドサーバ選びで最も重要なのは、「自社の状況と目的に合っているか?」という視点です。
その視点を明確にするためにも以下の手順でぜひ確認してみてください。
1. IT担当者の有無・技術レベルを確認
- 専任IT担当者あり → クラウドサーバ(自社運用管理)を検討
- IT担当者なし・兼任 → マネージドサービスを検討
2. 予算とトラフィックを確認
- 小規模・予算重視 → Google Cloud(無料枠)、さくらのクラウド
- 中~大規模・拡張性重視 → AWS、Azure
- 安定運用・手間ゼロ重視 → AWS、Azure、Google Cloud、さくらのクラウド等 + KUSANAGIマネージドサービス
3. グローバル展開の有無を確認
- 国内のみ → さくらのクラウド、AWS等 + マネージドサービス
- グローバル展開あり → AWS、Google Cloud、Azure
4. 連携システムを確認
- Google Workspace連携 → Google Cloud
- Microsoft 365連携 → Azure
- 特になし → AWS、さくらのクラウド
企業のWordPressサイト運用において、サーバー選びは「安さ」だけで決めるべきではありません。運用の手間、拡張性、セキュリティ、サポート体制など、総合的に判断することが重要です。
技術力があり、柔軟にカスタマイズしたいのであれば、クラウドサーバ(AWS・Google Cloud・Azure・さくらのクラウド)で、運用の手間を減らし、コンテンツに集中したい場合は、クラウドサーバを使いつつマネージドサービス(KUSANAGIマネージドサービスなど)というように、自社の状況を見極め、最適な選択をすることで、WordPressサイトの成功につなげましょう。
プライム・ストラテジーでは、Web担当者様、IT担当者様などの
お役立ち資料やYouTube動画を公開しています。ご興味ある方はぜひご覧ください。
執筆者/穂苅 智哉(プライム・ストラテジー株式会社 マーケティング&セールス部 マーケティング室 室長)
2016年からプライム・ストラテジーに入社し、営業・ディレクター・マーケティング・アライアンスを経験。
2021年から、外資IT企業にてパートナービジネスを担当する、Partner Development Managerとして、数十のパートナー企業様を担当し、双方のビジネス拡大のために活動。
2025年から、再びプライム・ストラテジーにてマーケティング室 室長として社内マーケやパートナープログラムなどを担当。
仕事以外では、旅行、釣り、ロードバイク、ドライブ、温泉・サウナ、ジャズ、カフェ巡りなどアクティブ派。今年はパラグライダーとキャンプをやってみたい。
主な著書:WordPressの教科書5.x対応版、WordPressの教科書6.x対応版





