こんにちは。プライム・ストラテジー代表の吉政でございます。
先日、無償で使える汎用RAG「MAGATAMA Stack」、パイロット版の発表を行いました。
生成AIといえば、汎用用途でのChatGPTなどが注目されており、その技術は素晴らしいと考えています。一方で、本格的に企業で使用しようとするとそれなりの金額になるのではないかと私は危惧しています。素晴らしい技術なので、それなりの対価になるのは当然のことなのですが、企業で使う場合、もっと用途を企業に限定して生成AIを安価に使えないかと考えています。しかもその方が、精度が高くなりそうな気もするのです。
企業内の調べる時間1.6時間/日を削減して日本の生産性向上に貢献したい
ここで日本の生産性と非生産的な労働時間について市場データをいくつか紹介します。
- 日本企業の雑務率は35.5%で7か国トップ
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2110/01/news074.html

そもそも雑用の定義がその国の国民性によっても変わってきそうですが、一日の労働時間の中で雑用が一日にどれくらいかかってますか?という問いに対して、日本が一番多く、一日の労働時間の中で35.5%というデータが出ています。
雑用といえば、非生産的な業務であり、雑用率が1位であれば、やはり生産性も下から数えた方が早いという結果になっています。
- 日本の生産性はOECD加盟国38か国中32位
https://www.jpc-net.jp/research/list/comparison.html

上のグラフの通り、日本の生産性がかなり低いことがわかります。
理由はここによって様々ですが、生産をするための時間工数がかかっているということは間違いないので、ここを何とかしたいと思うのです。
日本企業の調べものに費やす時間は1日平均1.6時間
そこで気になったのが日本企業の調べものに費やす時間が1日平均1.6時間ということです。これは一日の労働時間の1/5に相当する時間です。この調べる時間を半分に減らせたら、政府が掲げる生産性向上の目標を達成できます。
※生産性10%増の中堅企業、30年までに1000社 政府目標
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA20DQ60Q5A220C2000000/
日本企業の調べる時間を半分程度に減らすためには
ここでいう半分程度という削減率はエイヤになりますが、大幅に減らす方法として生成AIということになりますが、企業内の調べる時間短縮においては汎用生成AIでは、企業内のサーバーにある情報から生成することができないので不向きです。そこで、社内向けRAGが最も有効ではないかと考えています。
RAGはRetrieval-Augmented Generation(検索拡張生成)の略で、生成AIに外部情報を参照させることで最新情報に基づいた高精度な回答を生成させる技術です。つまり、社内の各サーバーや業務サービスからデータを集めて加工するRAGこそが必要なのではないかと考えています。
必要なのは企業内情報に特化した専門RAGで安価なもの
残念ながら現在の汎用生成AIでは企業内部の情報から生成することはできないでやはりRAGが良いという話になりますが、現在のRAGソリューションはかなり高額であり、現状のRAGでは、99%が中小企業である日本企業では導入が進まないと考えております。そこで出番なのがプライム・ストラテジーのOSS RAGである「MAGATAMA Stack」になります。
先日、パイロットリリースを終えた「MAGATAMA Stack」はOSSですので、コア部分は無料で、品質も良好です。この「MAGATAMA Stack」をより良い価格で高機能に提供するには、SaaS化するか、クラウド事業者のオプションとして提供することが有効です。
「MAGATAMA Stack」がSaaSで安価に提供できると、本気で日本企業の調べる時間が大幅に削減されて、生産性向上につながるはずです。本番リリースは来年の6月です。そこまでにRAGサービスを提供できるレベルまでアライアンスを実現できるかの勝負です。私どもの技術力と営業力が試されます。
今後の展開にご期待ください。
なお、「MAGATAMA Stack」に興味がある方は、以下のページをご覧ください。
https://www.prime-strategy.co.jp/magatama-stack/
なお、現在パートナーを募集中です。興味がある方は、お気軽にお申し付けください。



